|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ F : [えふ] ファロー四徴(症) ・ 航空 : [こうくう] 【名詞】 1. aviation 2. flying ・ 航空機 : [こうくうき] 【名詞】 1. aircraft ・ 空 : [そら] 【名詞】 1. sky 2. the heavens ・ 機 : [き, はた] (n) loom
F2Gは、グッドイヤー・エアクラフト社が第二次世界大戦中にアメリカ海軍向けに開発した艦上戦闘機である。 同社が生産を請け負っていた、チャンス・ヴォート F4U コルセアの社外生産型であるFGの改良型であり、F4Uの発展型として開発が進められたが、試作及び先行量産のみで本格的な生産・配備はされなかった。 公式なものではないが“スーパーコルセア(Super Corsair)”の愛称でも呼ばれる。 == 概要 == チャンス・ボート社により開発され1942年よりアメリカ海軍/海兵隊に導入されたF4U戦闘機は、高空性能は優秀であったものの、低速での失速特性が悪く、上昇率も高いものではないため低空での格闘空戦が苦手である、前下方視界が不充分なため、航空母艦搭載機としての運用に難がある(そのため、初期は海兵隊により地上機としてのみ運用された)、といった問題を抱えていた。日本軍機との戦闘は主に低空域で行われることから、F4Uが艦上機としての運用が行われるようになった後も、制空/防空戦闘機としての任務は同時に採用されたグラマンF6F ヘルキャットが担っており、F4Uは戦闘爆撃機としての任務が主体であった。 アメリカ海軍当局としてはF6FはあくまでF4Uの“保険”であり、F4Uへの主力艦上戦闘機としての期待は強く、F4Uの欠点を是正した改良型が望まれた。しかし、F4Uの開発メーカーであるチャンス・ヴォート社は開戦以来各種機体の生産と新型機の開発で手一杯であり、F4Uの改良に廻す余裕を持てないのが実情であった。 そのため、海軍当局はF4Uの生産を請け負っているブリュースター社とグッドイヤー・エアクラフト社に改良型の開発を行わせる計画を立案した。2社のうち、他にも機体の生産と開発を行なっているブリュースターには新規開発/生産の余裕がないと判断され、グッドイヤーに「F4Uを低空迎撃任務に適した仕様に改良した発展型」の設計・生産が要求された。 FG-1(F4U-1のグッドイヤー社生産型)を改造した試作機を用いた各種テストの結果、上昇率は優秀であったものの、エンジンの換装によって期待された速度の向上は予想以下であった。原型機でも問題となった大馬力エンジンによるエンジントルクの大きさから来る方向安定性の不足は同様に重大であった上、F4Uの大きな問題とされた「コクピットから前の部分が長すぎ、コクピットが主翼中央よりも後ろにあるために前下方視界が激しく制限される(従って航空母艦への離着艦に難がある)」点はそのままであり、艦上機としての実用性には変わらぬ問題を抱えていた。 これらに対する対策として垂直尾翼を大型化する等の部分改良を加えた機体が設計され、これがF2Gとしての正式な生産型として承認され発注されたものの、そもそもの開発目的であった「F4Uの欠点を是正した改良発展型」としては「問題なき実用化までには更なる開発の継続が必要である」との評価がなされた。 グッドイヤー社ではF2Gの発展型として、二重反転プロペラの採用及び主翼と胴体の全面的な改設計を行った事実上の新規設計機のプランを提案したが、アメリカ海軍では既に次世代の艦上戦闘機としてジェット機の開発を進めており、現行機以上に高性能なレシプロ戦闘機の開発と装備を進めることには消極的な姿勢を取りつつあった。結局、これ以上の発展型の開発については海軍当局の積極的な賛同が得られず、開発計画は第2次世界大戦の終結を理由としてキャンセルされた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「F2G (航空機)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|